『アカルイミライ』を観る

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黒沢清第4弾
『アカルイミライ』を観る。
旦那が黒沢清の映画が気に入ったようで、一時期ずっと黒沢月間でした。
『CURE』はディスカスで予約中なんですが、なかなか来ないんですよね〜。





・「アカルイミライ」と「明るい未来」
この作品って学生の頃見たときはあんまり、ふーん。
という感じで何も感じない部分もあったんですが、
働き始めてからみると、それなりにいろいろと考えてしまう部分もあったりして。
日本が高度経済成長を遂げていた時代に見える様な、「明るい未来」みたいなものはこの先本当にあるのかなぁ。
いやー、ないだろう。
だから敢えてカタカナ表記にしているのかなぁとか思ったり。

・会社の工場長との会話ってすごくなんというか、うーん。
なんか借りたCDぶん投げたりとかね。
なんかこっちとしては意味わかんないんですよ。
仲良くしたいのか、そうじゃないのかとか。
休日だっていうのに、人んちまできて「ニッポンチャチャチャ!」をする工場長。
「俺の若い頃は〜」
っていう聞きたくもない話を勝手に話されて、
そういのが意味わかんないんだろうなぁ。
なんか、会社に入るまで、こんな人ふつーおらんだろ!って思ってたけど、実際にこういうことはあって。
なにがどうのとかそう言う話じゃなくて、根本的な問題で絶対にわかりあえない人っているんだよなぁとか。
殺された工場長とかの世代からいったら、「こんなこと」が殺す動機になるのか、と思う人もいるかもしれないですけど、
20代とかの世代からいったら、「こんなこと」が殺す動機になり得るっていうことなんですよね。
うーん、なんかそこらへんってなんかすごくわかるんですよ。

・人情とか金とか、本音とか建前とか
建前ってなんも得しないよねと、思ってる世代からみたら、親子間ですら建前を言ってしまう父親を信用できるわけもなくて。
なにを信じて生きろっていうんでしょうか、みたいなことなのかなぁ。
オダギリジョーと一緒に強盗に入る高校生の集団が、自分たちの間だけで会話できるヘッドフォンみたいのをしてたっていう描写があって、それもまた印象的で。
そう、こういう仲間内だけで会話できればいい、そういう狭いコミュニティーを望んでいるし、確かにそういう仲間が一人二人、三人もいれば充分だとも思ってる。そういうテリトリー意識というのか、なんかわかるような気がするんですよね。
実際に世の中でも充分起こってることの様な気もしますし。

・クラゲ
海水でしか生きられないはずのクラゲが真水にも耐えられるように訓練する。
それって、これからの若い人に未来はあるんだろうか?みたいな感じのことに私は置き換えてしまったのですが。
彼等は海へ帰って行ってしまったけれど、いつかまた戻ってくる。
というのは、嫌でもこの若い世代が日本の中心となる時代はやってくる。
金を持つようになるし、意見の中心を占めるようになってくる。
それまでの潜伏期間だとでもいうのだろうか、そんなことを感じたりもしたんですが、これは大袈裟かもしれないですね。

・描写がすごくファンタジー?ですよね
映画ならではというか、刑務所の雰囲気ってあんなんじゃないと思うんですよ。
なんかどこか洗練されててクールなんですよね。
あの面会室だって、コンクリの打ちっぱなしとかじゃないし、もっと狭いし。
なんか変だろ!ってふつーは気付くはずなんですが、作品の雰囲気全部があんまりリアルというよりも、リアリティを求めているからなのか、そういう非現実的な部分も「映画だし」という感じで受け入れやすくなってるのかもしれないですね。
私はこのセットの雰囲気とか、カッコ良くて好きなんですけどね。

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by rui-hadsuki | 2008-07-16 23:30 | movie
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