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『ピアノの森』を観る

b0065128_20324318.jpg封切りで映画観に行くなんて本当に久しぶりでした。

渋谷のまんだらけに行きたいね、なんて話をしていて、だったら『ピアノの森』も今日から公開だし観に行こうよ。
という話になって映画館に問い合わせした所そこまで混んでなかったようなんで行ってきました。

いやー、久しぶりに映画を観て泣きましたよ。
本当にいい。
要所要所で涙が止まらなくなったそんな映画は久しぶりでした。

ネタバレもちょっと含んでますんで充分ご注意を!






・そこまで最初期待はしてなかったんです。
制作がマッドハウスということで期待はしたかったんですが、声優陣が
上戸彩に宮迫って…うーむということであんまりイメージがわかなったんですよ。
それと最近原作物のメディアミックスって結構コケるパターンの方が多かったんで、あまり期待はしてなかったんです。

・が、しかし…
上戸彩は海(カイ)の中性的なイメージそのままだったし、
神木隆之介の素人っぽくかつ大人しい感じの声が、修平の引っ込み思案な感じの性格に見事マッチしてました。
そして阿字野先生の宮迫もかっこよかったですよ!
うーん。
声優ではない人を使って成功したパターンなんだと思います。

・やっぱり劇場版ですよ。
「のだめ」のアニメはノイタミナの予算の関係もあるのだとは思うんですが、
演奏シーンが
「ヴァイオリンの弦と弓の角度が違うよね。」
「この指あってないよ、ここでペダル踏まないでしょ。」
とかそういう事を気にする玄人の人を意識して、
演奏シーンの人の絵が「止め絵」ばかりになってしまっていたと思う。

それと対照的に、「ピアノの森」は
あまり指のカットにこだわる事無く、すごく自然に「弾いているように見せる」ことがうまかったと思います。
いや、劇場版のクオリティだから当然、と言われれば当然なのかもしれないですが。
やっぱり「のだめ」と比較すると、演奏シーンの指のアップの正確さとそれ以外の人物が弾いている時の動きのぎこちなさの落差の激しさということを言うと、「ピアノの森」はさすが劇場版なんだなという部分を感じました。

・原作重視?
「二時間でどう表現するのか」
ということを突きつけられたとき、削ぎ落として行く部分は大量に生じると思う。
原作とはかなり前後している部分もあるし、面白い台詞がすっとばされていたりとか、
修平と父の洋一郎との関係もいいのになぁとか確かにもっと描いて欲しい部分はあったのかもしれない。
引き算の技術なんだろうなと思う。
この作品では良い場面も削ぎ落としつつ、物語の焦点は見失わない。
これさえあれば充分に面白くできる!という自信が感じられる作品だったと思う。
「ハチクロ」の実写にはそれがすごく欠けていて、あー、これもあれもいれて、おいしいところ全部ミックスしたらおいしいものなんだからおいしいでしょ?ってやってみたら、とんでもないミックスジュースができてしまったという感じ。
メディアミックスの在り方を改めて考える作品になるんじゃないでしょうか。

・夏休み映画として是非子供に観てもらいたい作品です。
こういう素直で純朴な感情に対して感動できなくなってしまったらと思うと辛い。
いつになってもこういう作品を観て感動できる自分でありたいと強く感じましたよ。

・肝心の音楽はというと。
ピアノが主題なだけに、音楽を気にする人も多いと思うんですが。
アシュケナージ監修のこの映画。
彼自身が弾いていたのかなぁというのはちょっとエンドロールを観る限りちょっと定かではないんですが、カイのモーツァルトの演奏は必聴です。
聴いた事のないモーツァルト、ピアノソナタNo.8 K.310が聴けます。
私も聴いててうぉーすげぇ!と思ってしまった。
あのスピードの速さにグールドの演奏を聴いてるような気分になりました。

それと阿字野先生の若い頃のエピソードで流れていた、ショパンのピアノソナタNo.3が個人的にはすごく好きで、一人じーんとしてしまった。

・修平に心を重ねると号泣してしまうんです。
沢山涙が止まらなくなるシーンはあったんですが、
コンクール前のカイと修平との会話にまず泣き。
コンクールが終わった後に、
修平が阿字野先生に
「僕にも人を感動させるピアノが弾けますか?」
と訊く修平に対して、阿字野先生は
「君はもっと自分のピアノを好きになった方がいい」
「いいピアノだった」
と答える阿字野先生は修平を「子供」として扱ってるいるわけじゃなくて、
きちんと未来の「ピアニスト」として扱っている。

そういう部分もぐっとくるんですよ!
いやー、号泣ですよ。
隣で観ていた相方も泣いてました。

原作が好きな人も、未読の人も是非劇場へ足を運んで下さい。

・あ、そういえばぴあの満足度のインタビューを初めて受けましたよ。
今日封切りということもあったんだと思うんですけどね。
残念ながら点数だけで、感想は聞かれなかったんで、コメントが載る事はないでしょう。

そんな感じで非常に有意義だった一日。

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by rui-hadsuki | 2007-07-21 21:26 | animation | Comments(0)
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