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『秒速5センチメートル』

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『秒速5センチメートル』
少人数で作っているというアニメーション。
最初タイトルに惹かれて思わず前売り買っちゃったんですけど、
結果、良かったです。

いやー、なんというか、甘酸っぱいとかそんなんじゃなくて、切ないんです。





桜の花弁が落下する速度らしいです。

小学生の時の明里(あかり)が貴樹(たかき)へ言った言葉。

なんというかですね。
思わず、「星の瞳のシルエット」を思い浮かべてしまいました。
柊あおいの雰囲気があるというのか…。

それから画がすごく綺麗。
私は空の色とか、他のアニメーションにはない美しさがあるというか…。
うーん。

あと電車に乗る時のホームの表示とか、アニメーションでここまで写実的に描くと、一枚の油絵の絵画をみているような、そんなイメージがありました。
水彩画のような透明感、というよりも、油絵のしっかりと色が重ねられているというような印象。うーん。この色彩感って、監督のセンスなんですかね。
新宿の駅の様子とか、すごく写実的でちょっと感動してしまった。

それと、内容はというと、
種子島のロケットとか、貴樹が弓道やってたりとか、
なんつーかですね。
私の好きな物のど真ん中いってる感じでした。
星の瞳のシルエットの久住くんを思い出してしまうじゃないですか。
弓を射る姿っていいんですよ。

肝心な内容の私なりの分析というか感想です。
・なんというか、対象になってる「明里」とはめぞん一刻の管理人さんのようである。
正直、この話の軸になっているのは貴樹のほうばかりなので、貴樹がなんで明里の事をこんなに思っているんだろうっていうのが、イマイチわからないんです。
「二人は似た雰囲気を持っている」
っていうのはなんとなくわかる。
なんだけど、なんで明里が魅力的なのか、ということがイマイチ伝わって来なかったりするんです。
めぞん一刻でも、管理人さんを伍代君があんなに好きになるんだろうっていう魅力を感じなかったりするんです。中身がないっていうのかな。
こういうところでは星の瞳〜の方がうまいですな。

・貴樹はなんかみょーに大人びた感じの子供ですな。
なんだろな、明里とのキスで全てが変わってしまった。
確かに。それはわかる。
中学生の頃はサッカー部に入っていたのに、高校では弓道をしています。
サッカー=団体競技であって、友達もいたんだろうと思う。
弓道=個人競技であって、友達がいなくても構わない。
短編ということもあってなのか、貴樹の友達ということはあまり描かれません。
彼の内面の変化として、周りの男の子となじめなくなってしまった。ということはあると思います。
でも一人の世界、いい知れない孤独。
そんなものを、二話目のロケットや、送信されないメールに感じてしまう。
なんだろうな、こういう感じの男の子ってなかなかいないとは思うんですが…。
世界系の碇シンジとも違うと思うし。
ただわかるのは、彼は彼女と一緒にいるために、早く大人になりたかったということ。
しかし大人になってみると、13歳の頃から自分は何も変わっていないということを痛感する。
どうしようもないくらい、明里の姿を探してしまうのだ。
「子供が子供なのは 大人が何でもわかってるって思ってるところだ」
そんなハチクロの花本先生の言葉を思い出してしまう。


・人との距離。
明里の言った「秒速5センチメートル」
花苗の言った「時速5キロ」
花苗がこの言葉を言った瞬間、貴樹ははっとします。
そして、水野という貴樹が付き合ったという女性には
「三年付き合ったけれど、一センチも近づけなかった気がする」
と別れを告げられます。
人との距離っていうのはどうやって埋めてゆくものなんだろう。
彼は結局秒速5センチメートルという彼女との距離を埋める事ができなかった。
そして貴樹を想い続けた花苗も、時速5キロという距離を埋める事はできなかったんだろう。
結局みんな、それぞれに違うスピードで生きていて、明里は自分と歩調を合わせてくれる人を見つけたけれど、貴樹はまだみつかっていない、ということなんだろうと思う。
なんというか、本当に切ないですね。

・桜が舞い散る踏切で。
僕は振り向いたけれど、彼女は振り向かなかった。
答えはそこにあるんだろう。
きっと彼は彼女を好きな気持ちと共存しながら、きっと前を向いて歩いてゆく。
最後にふっと微笑った顔にそれを予感させる気がした。

・One more time〜
いや、山﨑まさよしのこの曲が、こんな形でリメイクされると思いませんでした。
この曲、「月とキャベツ」のイメージが強いんで、曲負けするんじゃないかと内心ちょっと不安だったんですけど、そんなことありませんでしたね。
いやー、本当にいい、話でした。

・おまけ リンドバーグ「君の一番に…」
いや、この曲が流れた瞬間、うわ!せつねー!!!!と思ってしまった私。
私が小学校高学年とか中学生くらいのころにラジオで流れてたような気がする。
一番に、なりたかったけど、なれなかった。
そんな歌詞。
花苗の心情にどんぴしゃですな。

うん。久々に長い、特にまとまりのない感想でした…。

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by rui-hadsuki | 2007-03-27 23:22 | animation | Comments(0)
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