聖千秋『イキにやろうぜイキによ』を読む

b0065128_1543404.jpgこの作品を読んだのは多分小学生の頃だと思うんですが、
たまに無性に読み返したくなったのですが、文庫版しかなくて(私は漫画の文庫版ってなるたけ買わないようにしてるんです…。絵が小さくなってしまうのがすごく嫌なので…)
いろいろ探しまわったあげくヤフオクで落札したというのがこの漫画です。

聖千秋『イキにやろうぜイキによ』


タイトルだけきくとなんかこう…どんなヤンキー漫画なんだろう…と思いますよね(汗
内容はところがどっこい青春ど真ん中の学園物です。
80年代の空気がすごく感じられて今読むと古臭いな…と感じる部分もあるんだとは思うのですが、好きなんですよねぇ。
すごく爽やかで切なくてアツくて…。そんな青春ですねぇ。
ネタバレあります。



・純情下町青春物語
そんなキャッチフレーズが似合いそうなストーリー。
美人で頭も良く、義理と人情に厚い下町の学園のアイドル苫子さんが恋をした。
その相手は星野峻平という背も低く目立たないフツーの男の子であった。
というよくよくある設定なんですが、
あれだけ周りからは「完璧な」女性と見られている苫子さんは、峻平ちゃんの前ではそんなメッキがどんどんはがれてゆくようにただの可愛らしい女の子になってしまうんですなぁ。
苫子さんのすかっとするような物言いも素敵ですが、対する峻平ちゃんだって負けないくらい実はものすごく男前なんですねぇ。
1巻の最後の学園祭の後夜祭の途中で、数日前から風邪をひいてる苫子さんにたった一人気付いていた峻平ちゃん。
「じゃかあしい!!」と叫んで
輪の中心にいる苫子さんの腕をつかんで帰ってしまった峻平ちゃんに心を持っていかれましたよ…。
つーかこの子がモテないなんてないだろっ…ていうかかっこよすぎだろ…。

・その中でライバルとかもでてくるんだけどね…
恋物語にライバルはつきものだったりするんですが、
苫子さんのライバルの後輩の女の子小松理佳子(彼女の兄は兄で苫子さんのことが好きだったりするんですね)
私は彼女が本当に可愛くてたまらん。
彼女がなぜ峻平ちゃんを好きになったかというと、その理由はずばり
「大好きな苫子さんが好きな人だから」
あああ、なんか青春だなぁ。
また別に峻平ちゃんに想いをほのかに寄せている江本さんという女の子と苫子さんとの会話なんですが、
文化祭で峻平ちゃんが苫子さんを連れ帰ったのを見て
「すごくいいなって 星野先輩ってなんにもいわないけど…なんでも苫子さんのことをわかってて、ほんとはすごくわかってて あたしが 苫子さんだったらなって…
という言葉に少女時代の何かみたいなものがすごく現れてるんですよね…。
こういう二人の関係みたいなものにすごく憧れる少女の心なんですよね…。
理佳子も同じ気持ちを持っていて、だからやきもきしてしまう。
あああ、なんか青春だなぁ。恋に憧れる恋みたいなものなんだろう。
二人が羨ましいんだなぁ…。あああ、なんかいいなぁ。

・峻平ちゃんは苫子さんに見いだされて磨かれたんだろうか?
うーん、なんか私は苫子さんの言うように最初から峻平ちゃんはいい男だったんだと思うんですよね…。たまたま苫子さんの目に触れたからそれが目立つようになってしまったというだけで。
その後もボクシングにのめり込んでいったり(というか80年代って大抵ボクシングしてるような気がするんだけなんでだwwwタッチもときめきトゥナイトもそうだしなぁ…)
いろいろ人生の転換点みたいなものがあったり、切なくなったりいろいろ考えてしまうんだけど、苫子さんは本当に自分が大切にしてるものが最初から揺るがなかった人という点がすごいとは思う。
途中で何度も迷いますけどね、でも私はこの人が好きと言い切れる辺りがすごいなぁと。
彼女の曲げない、揺るがない、強いしなやかな気持ちがすごく素敵ですね。
峻平ちゃんは自分が何を本当は大切にしているのかということを探して辿り着いた答えが結構極端というかすごいんだけど、彼の覚悟はすごいと思います。
多分ボクシングやるよりもすごい覚悟の選択だと私は思うんですよねぇ。
それをできてしまうのは若さ故なのか、それとも彼が侠気にあふれているからなのか…。
そのどちらも正解だと私は思います。

・周りの友達もだんだんと大人になっていって
進路とかみんなばらばらになってゆくんですよ…。
なんというか、こういうの青春だなぁと思ったりする訳で。
高校三年間の青春がつまってるなぁ…うん。

・なんか二人とも高校生なのになぁ
なんか妙に大人っぽく見えるのは絵柄のせいなのか…。
みんなから「さん」づけで呼ばれる苫子さんを呼び捨てにできる男は峻平ちゃんだけなんだろうな…。
あー、いいなぁもうちくしょうwwwなんて思うくらいいい話だなー。
舞台は浅草…?なのかな。
NHKとかでドラマになってもいいんじゃないのと思う内容だったりするんですが…。
二人が行くアメイジングスクエアという巨大迷路は残念ながらもう潰れてました…。北千住辺りにあったのかな…。
まだあったら自分的聖地巡礼で行ってみたかったんだけどなぁ。
浅草付近の東東京へ足を踏み入れるとそんな鯔背な高校生はおらんかえとちょっと探してみたりもしてしまいます…。

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下町、純情、恋、青春。
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by rui-hadsuki | 2012-09-11 12:34 | books
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