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ヨシノサツキ『ばらかもん』を読む

b0065128_12322847.jpgこうしてまたまた更新してたりするんですが、長い文章書くのに慣れるのは一度離れるとむつかしいもんですね、なんて思ってたりするこの頃です。

ということで、今日ご紹介する漫画です。

ヨシノサツキ『ばらかもん』


「ばらかもん」とは五島列島の方言で「元気もの」という意味。
ひとことで言うと田舎万歳な感じのお話。
田舎ってなぁ、いいとこもわるいとこもあるんだけど、このお話は特にいいところを強調したお話。
あくまで漫画なので私はそういう両方を描くということをしなくてもいいと思ってます。
両方を扱っていてなおかつ、両方を納得いく感じで収束させてるような漫画ってなかなかないんですよ。
どっちかは放置プレイというのが多いかな…。
「よつばと!」に似てるという声もきく本作ですけど、私は「よつばと!」とは全く違った意味で面白い作品だと思います。
ということでいつものようにネタバレありますよ。



・自分探しの旅
平たく言えば若きイケメン書道家半田先生が、「つまらない字」と言われ偉い人を殴ってしまったため書道修行の一環として島へ行く事になる、というお話。
全般的にコメディ基調のちょっとほっこりするヒューマンドラマという感じ。
半田先生、都会のもやしっこなのに、大丈夫なの、こんなケータイも通じない、台風来て雷落ちてテレビもPCも使えなくなっちゃったよーなんて事になるのですが、
田舎の人達となんだかんだいってとてもなじんでいってます。
というのも半田先生は確かにとっつきにくい部分もあるんですが、
それは自分に対する厳しさが他人にも及んでいるから。
でもメンタル弱い面も多々あって、結構揺らいだりとか…まぁ、全般的にちょっとめんどくさいけどかわいらしい人なんだなぁと。
根はとても真面目で書道に対する姿勢も並々ならないくらい真剣なんです。
そういう真剣な姿勢が島での生活や人との付き合い方にも現れてくるから、
だから先生に関わる人達はみんな本気で返してくれる。
そんな風ないろんな出来事を通して、新しい発見をして、それを素直に受け入れる。←ここ重要。素直に受け入れるってなかなか大人になっちゃうとできないもんなんですよ。
今まで人からの評価とかばかりを指標にしていた半田先生に田舎での生活は、新たな価値観を与えてくれたし、成長できた。ということなんだろうなと。
成人してからそんな風に内面を成長させてゆくなんてなかなかしたくてもできない体験なんですよねぇ。
半田先生がそういう意味ですごく羨ましいです。
いや、多分先生が持ってる素質がいいんだと思います。
素直さみたいなものって大人になればなるほど失われてゆくものだと思うので。

・誰かのために泣いたりすること
2巻の最後の辺りで、みんなで海へ遊びにいくんだけど、先生からみたら危険な飛び込みをしていた三人を叱って、泣きながら
「こんなに誰かの心配したのは初めてなんだよ」
って先生にきゅーんとしましたよ。
あああ、この人ってこういう体験をするのが初めてなんだなぁと。
そしてこういう先生の素直さみたいなものに島のみんなも心を開いていったんだろうなぁとか。

・他にも田舎のいいところは沢山つまってます。
不便なことも沢山あるんですけどね。
台風で家がしっちゃかめっちゃかになったりとか。
でもなるやひなが遊んでる何気ないままごと遊びとか。
神社の境内にある穴で草をつぶしてとか…あー、私もそういう遊びやったやったwwwと思ったり。
なんもないなーと思うようなところでも子供は遊ぶものを見つけて精一杯毎日楽しんでるんですよね。
「よつばと!」はどちらかというと都会の中のユートピア的な何かを感じるので、「ばらかもん」は田舎のユートピアという感じで対照的かなぁと。
それと前者はとーちゃんは大人なので成長というよりも、教育する立場なのに対して、半田先生はホント子供達や村の人達と接する事によって、成長してるなぁとか、新しい発見があってそれを吸収してるんだなぁというのが見えるのがまた対照的だと思ったりしました。

村での生活も板についてきて、島に来るまでに抱えていた問題も一通り収まってまた島へ戻ってきたツンバカ半田先生。
これからどんな風に先生が変わってゆくのかがまた楽しみですな〜。
これもアニメ化したら見たいなー。
是非みたいなー。

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というかなるがかわいい。
あとタマちゃんの半田先生とヒロをみて苦悩する様はすごく…すごく共感できるよwwwと思ったりもしましたwww
by rui-hadsuki | 2012-09-06 12:34 | books | Comments(0)
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