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5/15マウリツィオ・ポリーニ ピアノリサイタル@サントリーホール

待ちに待ったポリーニのリサイタル。
ノクターンが二曲追加と聞いたときは、なんかワクワクしすぎて当日の仕事なんて手につかないよ、という有様(笑)

曲目
《ショパン・プログラム Chopin Program》

Prelude No.25 in C sharp minor, Op.45
Ballade No.2 in F major, Op.38
Nocturne No.7 in C sharp minor, Op.27-1
Nocturne No.8 in D flat major, Op.27-2
Piano Sonata No.2 in B flat mnior, Op.35 'Funeral March'
Scherzo No.1 in B minor, Op.20
Mazurka No.22 in G sharp minor, Op.33-1
Mazurka No.23 in D major, Op.33-2
Mazurka No.24 in C major, Op.33-3
Mazurka No.25 in B minor, Op.33-4
Berceuse in D flat major, Op.57
Polonaise No.6 in A flat major, Op.53 "Polonaise Héroique"

アンコール
Etude No.12 in C minor, Op.10-12
Ballade No.1 in G minor, Op.23
Etude No.4 in C sharp minor, Op.10-4
Prelude No.15 in D flat major, Op.28-15 “Raindrop”
Scherzo No.3 in C sharp minor, Op.39




・初めてのサントリーの一階席。
それがこのコンサートで良かった。
本当に溜息が出るくらい、本当に感動しました。
何度涙腺緩んで涙が溢れそうになったことか…。
ポリーニの演奏を生で聞くのは2006年のブラームスの協奏曲以来なんですが、
リサイタルだともう、お腹いっぱい過ぎます。

・柔らかい毛布に包まれている様な
ポリーニの演奏は硬質で叙情的なショパンにはおおよそ似つかわしくない、と言う意見もあるようですが、
私はノクターンの8番、子守歌、ソナタ2番の3楽章から4楽章にかけてなど、
単音の美しさに魅了されました。
ベッドに寝そべりながら、隣の部屋から聴こえて来る柔らかい音色に壁に耳をそばだてて聴いている様な、
そんな柔らかさがありました。
ピアノは誰にでも音を出す事はできるけれど、そこに人が介在する事によって表現の無限の可能性を秘めてる楽器なんだ、ということを再認識されられました。

・ピアノって指で弾くだけじゃないんだなぁ
全身を使って弾いてるんですね、ホント。
力を込める所は腰を若干腰を持ち上げるように、そして彼の息づかいが客席まで届く様なそんな演奏でした。
鍵盤を強打する部分は本当に力強いし、67歳ってこんなだっけ?と思ってしまう。
すごい若いなぁ。
あまり休む事無く次々と弾いていく様にまたすごいなぁ脱帽。
ピアノのリサイタルに行くたびに思うんですが、集中力がよく持ちますよね。
一音一音を大切に、すごく丁寧に弾いているのがわかるんですよね。
だからこっちも集中するんですよ。あんなに集中して聴いたリサイタルも久しぶりでした。

・そしてやっぱ泣いた
バラードの1番でもう涙が溢れてどーしょーもなくなった。
そして最後に私の好きなスケルツォの3番でもう放心状態でしたよ。
ブラボーとスタンディングオベーションがこんなに暖かいと感じるのは初めてかもしれないです。
なんというか熱狂的というよりも、すごく暖かい拍手に感じました。
観客の1/3くらいはスタンディングしてましたよ。
帰りに若い男の子が袖口で涙を拭っていたのが印象的でした。
今回のリサイタルではステージ席があるんですが、そこには若い学生さんたちですかね?
が座っていて、彼の若い人たちへ音楽を学んで欲しいという気持ちが伝わるコンサートだったと思います。
小さな男の子が花束を渡しに行った時に、ちょっとすれ違いがあって、男の子が席に戻ろうとしたのに気付いて手を差し出して待っていてくれた様もあったかい気持ちになれました。

19日のプログラムも無性に行きたくなったけど、もうチケットないよー(泣)
立見とかでもいいからホールの本当にはじっことかでもいいから、聴きに行きたい…。

・本日の戯言
今日からウィーンフィルのチケットの一般発売ですが、寝坊して行きたい公演のチケットとれませんでした…。
あああああ。
ラン・ランのショパン聴きたかった…。
でもまぁ、彼もまだまだ来日する機会はこれからもあると思うんで、見送ります。
というか、やっぱウィーン・フィルは気合い入れないと買えないお値段しますんで…。
一番末席で13000円、その次で20000円まで跳ね上がるのはやっぱりきついっす…。
それでもほぼ秒速で売り切れちゃうんだからすごいですけどねぇ。
でも、11月のユンディ&ゲルギエフ、マインスキー劇場管弦楽団があるんで、そっちのチケットはゲットする予定です。
曲目は去年やると言って曲目変更になったチャイコンやるみたいなので楽しみです。

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by rui-hadsuki | 2009-05-16 15:02 | music〜classic | Comments(6)
Commented by Gatto at 2009-05-16 20:40 x
プレイヤーより作曲家の方に強く興味を持ってしまう私としては、クラシックにかぎらずコンサートにはあまり興味がありませんが、rui-hadsukiさんの今回のエントリーを読んで、久しぶりに生の演奏聞いてみたくなりましたよ。

ショパンはそうですね、中国のピアニストでフーツォンって方の演奏を聴いた時は涙が止まりませんでした。
素晴らしい体験の余韻に浸っていらっしゃるところに場違いなコメントしてしまうようで済みません。
Commented by rui-hadsuki at 2009-05-18 22:37
Gattoさん
こんばんわ。
私は結構聴きに行くということ事体が好きな部分も多々あると思います。
フー・ツォンはショパンコンクールで確か東洋で初めて入賞した方だったような…。彼の演奏はまだ聴いた事がないので、今度CD探してみますね。
>素晴らしい体験の余韻に浸っていらっしゃるところに場違いなコメントしてしまうようで済みません。
いえいえ、まだまだ私自身も聴いた事がないものなどを教えて頂けて嬉しいです!ありがとうございます〜!
Commented at 2009-05-19 18:53
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rui-hadsuki at 2009-05-21 13:00
Gattoさん
私もグールドのバッハは好きですよ。バッハが聴きたいなと思うとよくかけます。因みにグールドのベートーヴェンのソナタとかはあれ?と思うぐらいよく言えば斬新で、悪く言えば聴き難いという感じで面白い人だなぁなんて思ったりもしました。
ポリーニを聴くとしたらやはり吉田氏も絶賛したショパンのエチュードOp.10,25は是非聴いて下さい!一番最初のOp.10-1から本当に音が輝いてます。
個人的によく聴いてたのはバラード集も聴きましたよ。
あんまり「ショパンらしくない」とのことで、不評の声も聴くんですが…。個人的には気に入ってます。
それとショパンのピアノソナタ2番は二回録音してまして、若い頃と最近とで随分と音色が変わってると思うので聞き比べしてみるのも楽しいと思います。
Gattoさんのお気に入りが見つかるといいですね!
Commented at 2009-05-28 16:26
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rui-hadsuki at 2009-05-29 00:40
Gさん
こんばんわ。
よかったら今度聴いた感想聞かせてください!
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