山岸涼子『アラベスク』を読む

b0065128_11231831.jpgなんだか最近、山岸涼子の作品ばっかり読んでまして。
いや、他のものも読んでるんですけどね。

旬なものも読まないとなぁ。


バレエ漫画の金字塔と言われる『アラベスク』を読んでみた。
最近、『昴』も映画化しましたからね。
バレエブームが来たりするんでしょうか。




・まずびっくりするのが、絵。
『日出処~』とかを読んでいると、(最近の『テレプシコーラ』もそうなんですが)独特すぎる絵、
そしてなんか四角い感じの不自然な吹き出しとかが気になるんですよ。
私も山岸さんの作品の初読が『日出処~』だったので、慣れるまでに時間がかかったように思います。
が、これは…。
王道過ぎるくらい王道の、ぱっちりとした目の少女漫画の絵です。
池田理代子とか、山本鈴美香みたいな絵に近いような。
なんでこんな絵になったのかなー。
とググってみると、第1部の掲載は「りぼん」だった模様。
あー、なるほど。そんでもって70年代の少女漫画黄金期で、『日出処~』は80年代に入ってからの作品だから、絵がどんどんと変わっていったのね。という認識になりました。
でもアラベスクの時の絵も私は好きなんですけどね~。
なんで今のような絵に変化していったんだろう。
逆に少女漫画らしい絵(というか掲載紙に合わせたのであろう)に変化した吉田秋生の例もあったりするんで、なんとも言えないんですが。

・バレエ漫画の金字塔
まぁ、絵の事は置いておきまして。
内容はというと、どうということはない内容なんです。
一人の自分にコンプレックスがあって、自信の無い女の子がバレエのスターダムにのし上がっていくという話。
そんでもって、ミロノフ先生は「鬼」コーチ。(あれ、どっかでみたような設定だぞ(笑))
そして彼は生涯のパートナーにもなります。
途中いろいろなライバルが入れ替わり立ち替わり現れては、主人公のノンナの前を通り過ぎていきます。
ガラスの仮面のようにたった一人のライバルと競い合うという感じの構図ではないですね。
物語の最後のほうで、ミロノフ先生が撃たれた時は
「あぁ、山岸さん的悲劇でやっぱこの話も終わるのか~?」
と思いましたが、命をとり止めハッピーエンド。
山岸涼子さんの作品でハッピーエンドって初めて読んだので、
ノンナじゃないですけど、ほげーって感じで読み終わりました(笑)

・とはいえ、バレエの初心者には興味を惹かれる話が多かったです。
いろんなバレエ作品を扱っていたり、実際の舞踊手も登場しているようなので、
バレエ初心者の私でも、いろいろと細かく見ていくと勉強になるだろうなぁという感じがします。
これを機に一度はバレエの舞台を見てみようかなぁとか思ったり。

・なんとなく今連載中の『テレプシコーラ』にも似ているような気がする。
主人公にコンプレックスがあるというのが似てますね。
出来のいい姉がいるというのも似てる(アラベスクでは姉の存在は初期の段階でもう忘れ去られてますが…)
そして何より、主人公の自信のなさとほげーっとしているところが似てます(笑)
あんまり主人公(の女の子)を本当に何者をも寄せ付けない天才として描かないところに山岸さんの漫画の魅力があるのかなぁとも思ったり。(『日出処~』の厩戸王子は例外ですが)
『テレプシコーラ』も23日に新刊が出るのでそれも楽しみです。

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by rui-hadsuki | 2009-03-14 12:25 | books
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