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『NANA』を観る

『NANA』を観る_b0065128_10332067.jpgいやー、昨日はまたまた調子に乗ってしまって、一日に二つも映画を観てしまいましたよ。
なんというかですね。

ホント調子に乗りすぎました。

私は特に期待していなかったんですが、まぁ、その通りというか…。

うーん、なんか映画の在り方みたいなものを再度考えさせられる結果になりました。

『NANA』を観る。






・正直な感想。
この映画ってあんまし予算なかったのかなぁ。
最初の方の新潟のシーンとかって、多分セットなんだと思うんだけど、
これ上から銀タライが落ちてくるんじゃないんですか?
っていうくらいチープなんですよ。
駅舎もそう。後ろがハリボテになってるのが容易に想像がついてしまうんです。
ロケーションしてちゃんとそういう感じの場所を探した方がいいんじゃないのかなぁと思うんだけど、
そこまでの時間も予算もなかったということなんでしょうか。
だから恐らくちゃんとロケしてとってるレンとナナの別れのシーンの電車のシーンが一番それらしく見えてしまう…。うん。
あと東京駅とかってあんな閑散としてないし、
だって他に一緒に乗り合わせてる人とかもいるんでしょ?
なんで二人しかおらんのけ?
章司と抱きあうハチの場面も、ええ?ここ東京駅でしょ?どっかにワープしてんじゃない?
どこの裏路地ですかここ???っていうくらい臨場感にかける。
地元の小さいライブハウスの様子だって、どこか小奇麗でなんかそれらしく見えない。

結局美術費にあんまり予算を割り振れなかったということなんでしょうね。

・この映画ってテレビ映画なんですよね。
NANAに求められるものっていうのは、キャラクターだったり、グッズだったりということなんだなぁということを改めて思う。
いちごのペアグラス。
シンちゃんのヴィヴィアンのライター。
そういうキャラクターにまつわるものは忠実に再現している。
それをすごく重視したということであって、他がまぁおろそかになったとしてもそれは構わないんだと思う。
テレビが好きな人が観にいけば充分に面白い作品なんだろうなとは思う。
私個人としては、あの映像を大画面で見るには耐えない部分があるんで、レンタルでよかったと思いますが…。

・個人的には
幸子役のサエコの声が耳に残って離れませんでした。
どっかで聞いたことある声だな~と思っていたら、「のだめ」の佐久桜だ。と気づきました。

・昨今の邦画に対して思うこと徒然なるままに…。
「原作ありき」がブームなんだろうか。
なんだか漫画の業界がメディアミックスによって、金の匂いにつられて虫に食われるように、むしゃむしゃと食われてるような気がする。
純粋に邦画ってもっと面白かったんじゃないかなぁと思う。
なんだろな、アニメの業界になるともっとその結びつきが顕著なんだと思う。
そして歴史に刻まれていく(ちょっと言い方大げさかもしれないですが)のは完璧な「オリジナル」が多いということ。
アニメだったら、「ガンダム」「エヴァ」「ビバップ」みたいなもの。
映画だったら、昨年の「ゆれる」なんかはそれに値するんじゃないかと思う。

映画はメディアミックスのための手段ではない。
映画に携わる人は職人じゃなくてクリエイターなんだよ。
原作と比較されての評価しか得られないような作品って悲しいじゃないですか。
なんか以前にも書いてたかもしれないですが、そんな一抹の寂しさをまた感じましたよ。

そんなことを感じた今日この頃。

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by rui-hadsuki | 2007-07-23 11:29 | movie | Comments(0)
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