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『バベル』を観る

『バベル』を観る_b0065128_23121673.jpg遅ればせながら観てきました。

『バベル』
もう公開してから結構経つのに人が結構入ってたなぁ。
あ、水曜はレディースデーだからでしょうか。

ということで感想です。

私の感想は基本的にネタバレ含んでます。




ということで。
・バベルの塔とは
聖書の中に出てくる、天へも届く塔を作ろうとした人間の愚かさに対して神が憤り、
人間の言語をそれまで一つだったのが、バラバラにされ、結局その塔は完成することなく、民は同じ言語を話す者同士、散り散りになって行った。という出来事。

・言語がバラバラの国で起こった一つの出来事が、実は繋がっていたという話。
うん、端的にいうとそういう話なんです。
バラバラにされてしまったバベルの塔の出来事の逆バーションともとれます。
メキシコで、モロッコで、そして日本で。
人種も文化も言語も違う者たちが点と線で繋がるように一つの道筋で繋がれます。

・「届け、心」
というのがこの映画のキャッチフレーズですが、確かに、この悲劇を締めくくるのは「愛」です。
お互いに傷を抱えていた夫婦はより絆を深める事になるし、家政婦のおばさんは全てを失って、メキシコへ強制送還されることになるけれど、息子との親子の絆をかいま見る事ができる。
そして、母親(妻)の死を共有している聾の娘とその父もまた和解してゆく。
そしてメキシコのハキムの次男(名前忘れた…)も兄との兄弟愛を思い出す。
それぞれが、それぞれの場所で、それぞれの相手と、直面する問題は違うけれど、関係性でいうならば、それは愛なんだろうと思う。

・チエコについて。
やっぱりこの映画でものすごい存在感があったのはブラピでもなく、役所広司でもなく、紛れも無く菊池凛子さんだと私は思う。
こんな高校生いないべー!と思う部分はまぁ置いておいて。
なんというか、女性の裸をみて、こんなに直視できないくらい痛かったのは初めてでした。
なんだろなぁ、なんていうんだろう。
普通の映画にある「エロス」とか「官能」とかそういう単語じゃないんですよ。
決して悪い意味ではなくて「痛々しい」そして「不気味」なんです。
あれに直面した男達は彼女を抱きたいとは思えないだろう。
全身から針が出ているかのような、緊迫感と痛々しさ。
そしてあの目からは少女の気恥ずかしさとかそういうものじゃなくて、何かをじっと見透かしているのに、こっちからは見えない暗い闇の色が見える。
彼女の挑発は色っぽいのではなくて、とても機械的で空虚さのようなものさえ感じる。
いやー、観ていてぞくっとしました。
それを台詞一つなく、表現してしまうのだから、すごいもんですよホント。

・人間が自分を本当にさらけ出す事ができるのは
銃で撃たれた妻が動けない状態で、出血多量で何日も起き上がる事すらできない状態のため、排泄もままならない状態の彼女を夫が助けるシーンがあります。
この後二人は心から向き合って、和解をするんですが、
なんというかですね。
自分自身の一番恥ずかしい部分をさらけ出せてしまったとき。
そしてそれを受け入れてくれたとき、より絆が深まるというのはそういうことなんでしょう。
すごく納得してしまった。
いや、汚いという人もいるかもしれないですけどね。
人が子供とかペットに対して愛着を持ったりするのは、う○この世話までしてやったぞという部分があるからだとちょっとは思うんですよ。
「雲の上のキスケさん」でも似た様な事が書かれてましたけどね。
っていうのは私の単なる偏見でしょうか。

他、ハキムの次男の事とか語るところはいろいろとあると思うんですが、とりあえず一番印象に残った部分がそこだったんで。
というか、ハキムの次男の姉の着替えを覗いたりする趣味(しかも双方合意)とかって私は異性の兄弟がいたことがないんで、あんまり理解しようと思ってもできなかったりするんですよね。

ここら辺の事ってどう解釈するんでしょうか。
うーむ。

・あ、今日の予告編を観て一人で笑いを押し殺していました。
キムタクのドラマ、「HERO」が映画化するんですね。
しかも韓国と日本とロケしたみたいですし、
なんかビョン様でるし!タモさんもでるし!
テレビ映画にお金を出すのは癪なんですが、ちょっとみてみたいぞよコレ。
なんて思ってしまいました。

・今後の映画の予定。
まだ前売り消化してないです。
「監督!ばんざい」
「大日本人」
「吉祥天女」
更に観たい作品
「ピアノの森」マッドハウスにて映画化。興味津々。
「Genius Party」ピバップの渡辺信一郎さん監督のものもあります。それが観たい。
「Sad Vacation」青山真治の作品を劇場で観てみたいなと思った。
「ラザロ」知り合いが製作に関わってるのもあるけど、ふつーにCutとかのコラム読んでたら観たくなりました。

こんな感じのこの頃。

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by rui-hadsuki | 2007-06-20 23:06 | movie | Comments(0)
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